ASDは被害者意識が強い
ASDのわたしも、そして同じくASDの長男にもあるのが
不安が強く
被害者意識が強い
このどちらが先に来るかと言うと、やっぱり”不安”の方だとは思います。不安で頭がいっぱいになって、そしてその時の状況も、その時の冷静な判断も失われた結果、被害者意識がスルッ…っと入ってくる。そんな感じなのです。
発達障害の中にあるこの不安と被害意識が強くても、何の問題もなかったらいいんだけど、それがそうともいかないのがASDなのです。
助言を素直に聞けない
自分自身に対して、やさしさで伝えてくれようとしている”助言”に、ASDがどう反応してしまうかというと
攻撃されている
否定されている
ネガティブイメージで頭がいっぱいになり、そもそもの助言の内容なんてものは、不安と悲しみでいっぱいになり、聞けなくなります
例えば、わたしが、息子に対して
「ここは〇〇した方がいいんじゃない?。」
というようなですね、普通の会話の中の助言…これを息子がどう受け取るかと言うと
「なんでそんなこと言うの?!ママはぼくのこと…嫌いなんだねっ!!。」
泣いて癇癪。
もちろんそれは誰に対してもそうなりがちで、弟が「本は明るいとこで読まないと目が悪くなるよ。」なんて、まったく軽い助言にしても、「わかってるっ!!。」と怒ります。それがやさしさでもなんでも、そうだと受け取れない…なぜか否定的思考に走って、被害者意識が生まれます。でもやはりこの
ASDの不安の強さと被害者意識をほおっておくと、問題が生じてくる時
それは
人と人とのコミュニケーション
この時です。助言を素直に聞けないということは
- 自分自身の成長も止まる。
- 孤立する。
- 相手に対して不快な思いもさせる。
わたし自身も、思い返してみると確かに、助言的なことを言われると、攻撃的にはならなかったとしても、なぜかよく悲しい気持ちになっていた記憶はあります。
息子の攻撃的になるというのも、悲しみから自分を守るための手段なので、理解はしてるけど…それでは大人になってから困ることも多い。
ではどうしたらいいのか?
それはやっぱり練習
自分に対しての助言は、自分の為を思って言ってくれているものだということを、何度も自分に言い聞かせる。
決して否定しているわけではないと認識する。
練習することでそれがいつの間にか、自分の中でルール化できたらそれはそれでASDの得意分野なので、助言されたとしても、強い被害者意識によって、自分が苦しむことも、相手が苦しむこともなくなっていくんです。
ただ、本来、ASDの不安や被害者意識というものは
無くなるものではないということも、頭にしっかり入れておくことです。
だから、完璧を目指さずに、ASD傾向の方は、すぐ完璧を求めますからね。無くならないものだけど、自分の為にも、相手の為にも、ちょっとましにしていこう、それくらいの気持ちが大事です。
子ども達に対してはどうすればいいのか?
ただこれは、大人だったら自分で出来るけど、子どもには難しい。。。なのでわたしはが息子に助言的なことを言う時には必ず
「ママは、あなたのことを嫌いで言ってるんじゃないからね。うまくいくように、あなたのことが好きだから言ってるんだよ。」
これを繰り返し、伝えるようにしています。その練習の甲斐あってか、現在の息子は、助言に対して昔ほど強く反応することも、そして癇癪することも、ほとんどなくなりました。そしてつい最近には…
「ママはぼくのことを好きだから言ってくれてるんだよね。」
こんなうれしいことまで言ってくれるようになりました。
発達障害だから、障害の部分だから出来ない部分・良い意味で諦めて受け入れなければならない部分、これは確かにありますが、そうじゃない部分もあると思います。
息子たちを見てて、そしてASDのわたし自身のことも思い返してみると、時間はかかっても、本人的に大変だと思う時があっても
練習すれば-1だったのが0になり、それがいつの間にか+1になり…
そうやってましになっていったり、出来るようになってくるとことろも実際あるんです。
ただ、この世の中には練習中のASDやADHDの大人の方や子どもたちが沢山いるわけで、みんながみんな、そんなにすんなりとは上手くいきません。なので今回の内容にしても、発達障害の方と関わってる方には、助言したとして、その時に強く反発されたり、聞いてもらえない時があったとしても
ASDは助言が素直に受け取れない、そこには不安や被害者意識がどうしても強くあるからなんだ…
と、助言する側の方には、頭の片隅にでも置いておいてもらえると、助言したにも関わらず、疲れ切ってしまうということは、少し防げるのではないかと思います。
最後になりますが
発達障害でも、もちろんぼっちが好きな人もいますが(わたしの様に笑)人と関わりたい、人と関わって楽しい時間を過ごしたい、コミュニケーションをうまく取りたい、そう思ってる発達障害の方も、もちろんいます。
そういう方に限って、すごく素直な一面があるのに、相手の発言を素直に受け取れなかったりしちゃうんですが、それはそれで、ものすごく繊細過ぎるから…ということもあります。HSPが一緒になってる人も多いですしね。
そういう発達障害についてのいろんな面を、たくさんの人に知ってほしいと思ってます。当事者の方にとっても、関わってる方にとっても、ただ知ることで、問題が問題じゃなくなる時というのが、たくさんあると思ってるからです。
そういう思いがあって、これからも発達障害について書いていこうと思ってます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
*わたしが書いている内容は、ASD当事者であるわたし自身の経験が基です。発達障害は一人一人、特性は同じではありません。ですので、全てのASDやADHDの方にそうだとは言い切れませんので、その部分はご了承下さいませ。
*画像はhttps://unsplash.com/というFree素材を使用しています。
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